
はじめての環境に踏み出す子どもの「不安」に寄り添う大切さ
親同士・地域のつながりがもたらす大きな安心感
完璧じゃなくても、少しずつ前に進めばいいという気づき
今日も家族と、できる一歩を。
いよいよ、お姉ちゃんの小学校入学式の日を迎えました。
学童から始まっていた「小学校への一歩」
4月1日から、すでに学童へ通い始めています。
妻が産休中なので、春休みのうちから通う必要はありませんでしたが、同じ保育園の子がいない環境で、少しでも知り合いをつくれればという思いからでした。
ただ、現実はそう簡単ではありません。
学童はもともと人数が多く、春休み中は利用する子も日によってバラバラ。なかなか友達ができず、ここ数日は妻と別れるのを渋ることも増えてきたようです。
その影響もあってか、「早く学校に行きたい!」という気持ちは保育園の頃ほど強くはなく、「ちょっと怖い」と不安を口にするようになりました。
新しい環境に向かう一歩は、大人が思っている以上に大きなものなのかもしれません。
雨の入学式、それでも前へ進む
入学式当日はあいにくの雨。
保育園で使っていたアンパンマンの傘ではなく、小学生になるために新しく買ったお気に入りの傘を持って出発です。
少しだけ気持ちが明るくなったようでした。
この日のために用意した服に身を包み、家の前で記念撮影をしてから学校へ向かいます。
私と妻、そしてお姉ちゃんの3人で、ゆっくりと歩き出しました。
出産予定日まで約1週間の妻は、以前のようには歩けません。
その妻よりも遅いお姉ちゃん。
もともと歩くのがゆっくりなお姉ちゃん。雨と気の重さも重なり、なかなか前に進みません。
立ち止まり、声をかけながら、少しずつ進んでいきます。
「入学式に向かう道のり」というより、「新しい生活に向かう時間」そのもののように感じました。
小さな出会いがくれた、大きな安心
学校の手前で、下校してくる上級生たちとすれ違いました。
その中に、お向かいに住んでいる女の子の姿がありました。
この子の妹が、お姉ちゃんと同じ新1年生。
そしてその妹さんこそが、お姉ちゃんにとって同じ学校で唯一、親子ともに知っている同級生です。
その上級生のお姉さんは、ご両親や妹さんを待っている様子で、私たちに「通学路で見かけませんでしたか」と丁寧に声をかけてくれました。
こちらが分からないと答えると、「ありがとうございます」としっかりお礼まで伝えてくれます。
その受け答えの落ち着きや言葉づかいはとても丁寧で、思わず感心してしまうほどでした。
つい昨日話した高校生と比べても、ほとんど変わらないくらいしっかりしています。
「こんなふうに成長していくのか」と、少し先の姿が見えた気がしました。
校内に入り、クラス分けを確認すると、その子とは別のクラス。
それを知ったお姉ちゃんの表情は、一気に曇ります。
やはり「知っている子がいるかどうか」は、大きな違いです。
今にも泣きそうな状態で教室へ。
親と離れる時間が近づき、こちらも不安になります。
そんな中で、お姉ちゃんは保育園の交流会で会ったことのある子を見つけました。
「同じクラスに、知っている子が一人いる」——それだけで、少し表情が和らぎます。
子どもにとっての安心は、ほんの小さなきっかけから生まれるのだと感じました。
親同士のつながりに救われる
入学式が終わり、新1年生が退堂したあと。
一組のご夫婦が声をかけてくださいました。
なんと、お向かいに住んでいるご家族でした。
つまり、先ほどすれ違った上級生のお姉さんと、お姉ちゃんの唯一の知り合いである同級生(妹さん)のお母さん・お父さんです。
「一緒に登校しませんか?」というお誘いでした。
こちらからお願いしようと思っていたことを、先に言っていただけたことに驚きとありがたさを感じます。
お話を聞くと、そのご家庭も、長女さんが小学校に入学したときに近所の上級生に連れて行ってもらっていたそうです。
その経験があったからこそ、「次は自分たちが」という思いで声をかけてくださったとのことでした。
いわば“恩送り”。
同級生である妹さんと一緒に、さらにその上級生であるお姉さんが付き添ってくれる形になります。
あの丁寧でしっかりした受け答えを見ているだけに、「この子と一緒なら大丈夫」と思える安心感がありました。
親としての不安が、一気に軽くなった瞬間でした。
いずれ自分たちも、同じように次の誰かを支えられたら。
そんなことも自然と思える、あたたかいつながりでした。
完璧じゃなくても、なんとかやっていく
入学式後の説明では、「持ち物にはすべてひらがなで名前を」と強調されました。
しかし、すでに上靴には漢字で名前を書いてしまっています。
こういう小さなミスも含めて、子育ては進んでいくもの。
必要なら書き直せばいいし、買い替えることになっても、それもまた経験です。
帰り道、お姉ちゃんの足取りはさらに重くなっていました。
疲れもあるのでしょうが、環境の変化に向き合った一日だったのだと思います。
親も子も、不安を抱えながらのスタート。
それでも、周りに支えられながら、少しずつ進んでいくしかありません。
今日もなんとかやっています。ではまた。




