・男性教員の育休は「生徒には基本伝わらない」という現実
・部活での直接の言葉が、生徒への一番のアナウンスになる
・引き継ぎは「指導」よりも「仕組みづくり」と「生徒の主体性」が鍵
今日も家族と、できる一歩を。
勤務校で始業式がありました。
始業式の日、それでも「仕事がない」自分
担任を持つ先生はもちろん、そうでない先生も新年度の準備でバタバタと忙しそうにしています。
そんな中、私には何の仕事も割り当てられていませんでした。
というのも、多くの先生が「私は4月1日から育休に入っている」と思っていたからです。
始業式や入学式の仕事も当然のように割り振られていません。
私自身も、妻の出産が早まればこの日に不在になる可能性があったため、事前に「仕事できます」と強く言うこともできませんでした。
始業式では新任の先生の紹介があり、私の代わりに部活の顧問をしてくださる先生もお披露目されました。
なお、勤務校では育児休業や休職について、生徒全体にアナウンスされることは基本的にありません。
年度途中で担任や授業担当が変更になる場合など、影響のある生徒に限定されます。
私は昨年度末まで通常通り勤務し、今年度は授業を持たないため、生徒に対して公式に説明される機会はないのです。
部活でのアナウンス、生徒の反応
始業式と最初のホームルームが終わった後、顧問をしていた部活の部員を集めてミーティングを行いました。
生徒の前に、私と新しく顧問に入る先生が立ち、私から話をします。
「私は再来週から育児休業を取るため、今年度は顧問をすることができません。今後の運営は、この先生にお願いすることになります。」
その瞬間、生徒の表情が明らかに変わりました。
おそらく「顧問が一人増える」と思っていたのでしょう。
つい先日まで練習を見ていた私が、急にいなくなるとは思っていなかったはずです。しかも理由が男性育休。
驚くのも無理はありません。
引き継ぎで伝えたこと
生徒から声が上がる前に、続けて話しました。
新しい顧問の先生は本校の卒業生であり、他校での指導経験もあること。
競技指導については安心して頼ってよいこと。
そのうえで、あえて強調したのは「運営面」です。
「顧問としての年間の流れや細かな段取りは、どうしても最初は分かりません。
これまでなら、私が“そろそろこれが必要”と先回りしていましたが、それはできません。
だからこそ、上級生を中心に、早めの準備と、報告・連絡・相談を徹底してください。」
これは、生徒の主体性に委ねるという意味でもあり、組織として回るようにするための大切な視点だと思っています。
「来週中はまだ学校に来るので、分からないことは早めに聞きに来てください」と伝え、最後に新任の先生から挨拶をしてもらい、ミーティングを終えました。
生徒たちの姿に感じたこと
ミーティング後、すぐに動き出したのは2年生でした。
幹部交代を控え、部長・副部長の案を確認しに来てくれました。
春休み中にここまで進めているのは本当に立派です。
年間の動きについてもいくつか確認し、この学年なら今年度も大丈夫だろうと感じました。
一方で、引退を控えた3年生も声をかけてくれました。
「育休って、いつまでなんですか?」
3月末までの予定だと伝えると、
「じゃあ、もう卒業まで会えないかもしれないので…」
そう言って、「お世話になりました」と頭を下げてくれました。
長く関わってきた生徒たちです。
その言葉には、やはりこみ上げてくるものがありました。
できれば送別会や卒業式には顔を出したい。
そんな思いも強くなりました。
いよいよ「何もない時間」へ
こうして、生徒へのアナウンスと引き継ぎも一通り終わりました。
気づけば、本当にやるべき仕事がなくなってきています。
予定日まではあと1週間。
この時間をどう過ごすのか、自分でもまだはっきりとは分かりません。
ただ、これまで走り続けてきた分、少し立ち止まる時間なのかもしれません。
そして、いよいよ新しい生活が始まります。
今日もなんとかやってます。ではまた。
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