【男性育休3か月】久しぶりに職場へ行って感じた「学校に入る怖さ」と不登校の子どもたちへの見方 - 男性教員が一年育休とってみた。

【男性育休3か月】久しぶりに職場へ行って感じた「学校に入る怖さ」と不登校の子どもたちへの見方

・男性育休中、3か月ぶりに勤務校へ行くことになり、自分でも意外なほど緊張しました。
・育休中の教員だからこそ気づいた、「学校へ行くこと」そのもののハードルがあります。
・この経験を通して、不登校の子どもたちの気持ちを以前より想像できるようになりました。

今日も家族と、できる一歩を。

男性育休を取って3か月。

子どもが生まれてすぐの手続き以来、一度も足を踏み入れていなかった勤務校へ行くことになりました。

きっかけは、職場のメールに届いた一本の連絡です。

「授業で使用しているタブレットのOSをアップデートしてください。」

本来であれば、育休に入る際にタブレットもパソコンも学校へ返却することになっています。

しかし、妻の出産が予定より急になったこともあり、担当者に預けるのを忘れたまま育休に入ってしまっていました。

そのため、久しぶりに学校へ行くことになったのです。


なぜか学校へ行きたくない

心にやましいことは何もありません。

正当な理由で育児休業を取得しています。

それなのに、前日の夜から漠然とした不安がありました。

「学校へ行きたくない。」

自分でも理由が分かりません。

当日の朝になっても、その気持ちは変わりませんでした。

そして学校の門をくぐる瞬間、不安はピークになります。

生徒の目に触れないように、自然と人の少ない場所を歩いていました。

「何をそんなに気にしているんだろう。」

頭ではそう思うのですが、体は正直でした。

職員室に入るまでが一番緊張した

職員室に入り、先生方へ挨拶をしながら自分の席へ向かいます。

すると、自分の机には近くの先生の荷物が置かれていました。

3か月も使われていない机です。

当然といえば当然ですが、自分の居場所がなくなったような、不思議な感覚でした。

荷物の隙間にタブレットを置いて、自分でOSのアップデートを始めます。

担当の先生にお願いすることもできましたが、余計な手間をかけてもらうのも申し訳なく、自分で済ませることにしました。

アップデートが終わるまでの間、何人かの先生と話をしました。

授業のこと。

学校の近況。

育休中の生活。

少しずつ会話をしているうちに、不思議なくらい緊張がほぐれていきました。

その中には、

「実は自分も男性育休を取るかもしれないんです。」

という先生もいました。

私が約1年間育休を取得していることもあり、育休中の生活や子どもとの過ごし方など、いろいろ質問を受けました。

こうして誰かの参考になれるのなら、私が最初に長期の男性育休を取った意味も少しはあったのかもしれません。

学校を出てから気付いたこと

アップデートが終わったタブレットとパソコンを担当の先生へ預け、学校を後にしました。

しばらく歩いていると、

「あれ?」

と気付きます。

肩に力が入っています。

学校を出たあとも、まだ体は緊張したままだったのです。

自分では普通に振る舞っていたつもりでした。

でも、知らないうちにずっと力が入っていたのでしょう。

それだけ、私にとって学校という場所は「日常」ではなくなっていたようです。

妻も同じ気持ちだった

別の日には、妻も自分の勤務校へ行く用事がありました。

朝から、

「行きたくないな。」

「ちょっと不安。」

と言っています。

実は妻は年度が替わる前の3月から産休に入っていました。

そのため、異動や席替えも終わっており、自分の机がどこへ移動したのかも分かりません。

まさに浦島太郎状態です。

幸い、その日の用事は自分の机へ行く必要がありませんでした。

結局、席がどこにあるのかも分からないまま帰ってきたそうです。

育休や産休という正当な理由で休んでいる私たちでさえ、数か月ぶりに学校へ行くことに、これほど心理的なハードルを感じる。

この経験は意外でした。

不登校の子どもたちの気持ちを少しだけ想像できた


今回、自分自身が感じたこの気持ち。

これまで教員として不登校の生徒と接してきましたが、少し見え方が変わりました。

何も悪いことをしていない。

誰かに責められるわけでもない。

それでも学校へ入るだけで緊張する。

約1か月の夏休みが終わったあと、不登校が増えると言われています。

「学校へ行く」という感覚は、一度生活から離れてしまうと、それだけで大きなエネルギーが必要になるのかもしれません。

まして、不登校の子どもたちは、それに加えて人間関係や勉強、さまざまな悩みを抱えていることもあります。

そう考えると、再び学校へ足を踏み入れることがどれほど勇気のいることなのか、以前より少しだけ想像できるようになりました。

私は今回、たった3か月ぶりに学校へ行っただけです。

それでも、これだけ緊張しました。

だからこそ、不登校だった子どもが一歩踏み出して登校できた日は、その一歩をもっと大切に受け止めたい。

育休中の思いがけない出来事でしたが、教員として大切なことを改めて考えさせられる一日になりました。

今日もなんとかやってます。ではまた。

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